Leica Summicron-R 50mm F2 ROMをNikon Z6にて


 タイトルで語り尽くしてしまった感があるのですが、ライカRマウントの50mm F2、ズミクロンの最終型、これがROMと呼ばれるタイプのものでして、わたくしが「試してみたい」と申しましたところたちどころに「はいこれ使ってみて!」と貸していただいたので試用。

 申し遅れましたが今日もめちゃくちゃカメラ話です。

 結果からいいますと、試用してすぐに「なんじゃこりゃ最高か!」と、全く同じズミクロンRの50mmのROM、別ルートから入手いたしました。

 ライカRとライカM、どっちがどうなんだろうなあ、Nikon Z6との相性はどうなんだろうなあと思っていたところ、どっちもズミクロン50を貸してくれるということだったので簡単に比較ができました。

 Rの方は最終型ROM、Mの方は3rdということなのでけっこう前のものですが、基本キャラクターは一緒。周辺部にかけての描写が結構違うんだなあ、これがボディー側の構造に合わせてのものなのか、フランジバックが長いRに載せるためにテレセン性が向上せざるを得ずこうなっちゃってるのか、まあ私にはようわかりませんが、とにかく基本敵には同じ写りなんだけど周辺部にかけてのもやりん具合が違うなあ、と思いました。

 この周辺部のもやっとした感じが欲しい人はMに行くべきですね。私の方はZ6で使えて、ライカはライカでもけっこう現代的な写りを求めてのことだったのでRの方にいたしました。

 上のブロックの1枚め、コンクリートブロックのシャドーに緑が乗ってしまっていますが、これ別に新しくなったLightroomのグレーディング機能で緑をのっけたわけではなく、最初からこの色なんです。

 あれこれの色を乗っける機能なしに最初から良い感じに気持ち良く「正しくない」感じにしてくれるライカ、ものすごく気持ち良いなあと思ったのが次に気づいたポイントでしたね。

 Nikon Z6、色にちょっと癖があるので必ずしもどストレートな色再現というわけではないですが、抜けがめちゃくちゃ良いカメラであるにも関わらず、こういう風に「ぬたっ」と良い意味で抜けが悪い色味になってくれるのが最高です。

 Zマウントは風景や仕事に良いと思うんですが正しすぎてねえ……みたいな。家に帰れば超絶美人で料理から何から完璧な奥さんが待ってくれているんだけど気詰まりで帰りたくない、みたいな感じになってきそうなところへ来て、このライカRズミクロン50。実に良いです。

 ただ癖が強いので、同じ撮影で他のニコンレンズと混ぜるのはけっこう難しそうですね。やるならライカRでレンズをまとめてしまった方が良さそう。もちろんスナップならレンズ一本で撮りきっちゃうのも可能ですから、その方向で遊ぶのが良さそうです。

絞っても絞らなくてもイケる

 またこのレンズ、ピント面のすぐ向こうから急激にボケるんですね。独特だな~これがライカか、と思いました。

 逆に、絞ってもこの不思議な立体感が残るので、無理して開放で撮らんでもええなという印象。開放だとけっこう後ろが暴れるのですが、ちょっと絞ると急激に改善し、かつ立体感が残って整理された良い感じの絵になるようです。

 この不思議な立体感が無限遠でも出ているっぽいのが特異だなあと思いました。

 この2枚、近距離で絞りF2.8つまり1段絞ったところです。ものっすごいボケ方をしますよね。

 残念ながらNikno Z6はソニーやキヤノンのミラーレス一眼と比べるとMFがやりづらく、特に近接で撮る際は「大丈夫かこれ合ってるか」とハラハラしながら、かつ邪魔な水準器にチラチラ気を散らされながら撮ることになるので楽しいものではありませんが、写真の出来を見てびっくりです。

 リアル世界ではこの後、Panasonic G99を買ってしまったのでしばらくライカRレンズの買い足しは出来なそうですが、いろいろ飽きてきた頃合いに追加してニコン + ライカRでまた遊びたいと思っています。

 Twitter友達のいのさんが、パナソニック + ライカがパナライカなら、ニコン + ライカならニコライカじゃん、とおっしゃっておりまして、わたくしも共感するところです。つってしばらくパナライカで遊ぶんですけどね。どちらのライカも楽しいなあ。


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