パナMFTやっぱり良い


 こんにちは。過去写真の再セレクト再現像が旅写真にパナソニックのマイクロフォーサーズ機を使っていた頃に及びまして、当時はRAW現像時に感じていたネガティブな面が2020年の現在、別に気にならず、もうRAWを開いた時点で出来上がったような写真が出てくるんだから、これはこれで旅カメラとして良いな……という気持ちになっております。

今日の写真はパナGX7Mk2にパナライカ15mm F1.7で撮った写真。

Panasonic GX7Mk3

 旅カメラに求めるもの、それはとにかく画質が許す限り小型軽量であることです。

 マイクロフォーサーズ、略してMFTはセンサーがちっちゃいのでカメラボデーやレンズ含めトータルのサイズ重量がとにかくちっちゃくまとまるんですね。

 ですから、画質がバリバリに必要だというシチュエーションでなければ全く問題なく仕事を果たしてくれます。

 私の場合、まあまあ画質が欲しいのでMFT機だけで旅を撮るのはかなりの勇気が必要ですが、でかいカメラの方が撮っていて楽しいことが多く、画質、撮っている時の楽しさ、後処理の利便性などの間で揺れ動きながら、ちょこちょこと大きいカメラを使ったり小さいカメラを使ったりしています。

 現在はニコンのフルサイズ機が画質的に良いよねーという時期ですが、小さいMFT機で楽をしたいという誘惑は常にちらちら頭の周りを回っているんですね。それくらい小型軽量カメラというのは魅力的です。

素晴らしいコーティング!
犬猫はギッシギシに写るのであんまりかわいくならない!

ネガ

 私がGX7Mk2と3を旅カメラとして使っていて持った不満点は、

  • カタい形状で手が痛くなってくる
    • 純正外付けグリップを付けると電池交換できない(GX7Mk3)
  • 標準ズームがでかくてバランスが悪い
    • 沈胴式の安いキットレンズがバランス的にはベストだが今度は画質が物足りない
  • Lightroomがレンズプロファイルに対応していない
    • レンズによりボディー内補正がきちんと動作するものと、補正しきれていないものがあって煩雑
  • EVF&液晶がショボくて撮っていても楽しくない
    • あとGX7Mk3は可動式EVFが気に入らない
  • センサーが4:3なのが気に入らない
    • シャドーの分離が悪い(MFTセンサーだからしょうがない

 というあたり。最後の方はいちゃもんレベルになっていますが、MFT機が2:3ネイティブだったら、私もっとバリバリ使っていると思うんですよね……。なんですかあのもったりしたフォーマット。

 フィルムの時代も4:3って例えば645がありましたけど、すぐに嫌になりました。利便性からすれば印刷物に近いので便利、みたいなことは言われておりましてまあ理解できるんですが、写真単体で見た時にずんぐりしたフォーマットってどうしても好きになれないんですよね……スクエアか、2:3もしくはそれ以上に平べったいフォーマットが好きなんです。これはもう完全に好みの問題。

ポジ

 今度は逆に好ましい点を挙げてみると、

  • RAWの時点で出来上がっている感じ
  • ちっちゃい軽い
  • レンズがかわいい
  • とくにパナライカ15mm F1.7
  • 手ブレ補正が強力

 というあたり、MFT機の利点を活かしまくりです。あとGX7Mk2も3も、スナップに使って下さいね使って下さいねというのがパナソニックのほうからムンムン伝わってくる通り、最初からギシッとした画質で大変スナップ向き。

 じゃあPanasonic G9あたりはどうなんだろう、と買ってみたところ、あちらはスナップ以外にも使えますよというオールマイティ型のカメラだったもので、スナップに使ってもちょっとぬるめ、かといって風景や人物みたいな要求水準が高いところに使うとちょっと惜しい(惜しいというだけでものすごく健闘していたんですが)という感じで、大きなボデーサイズも相まって「そんならフルサイズ機使うかな」となってしまいました。

DRが常にギリギリではあります。

GX7Mk3に15mm

 いま2018年にパリで撮った写真を振り返ってみますと、印象として「風景写真には足りないんだけど、いわゆるスナップには十分で気持ちが良い画質だな」という風に思います。

 とくにGX7Mk3にパナライカ15mm F1.7(正式名称パナソニック LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.)をくっつけた時は、機動性、データハンドリングそしてもちろん写りについても、すべて良い塩梅のところでバランスしているんですね。

 キャラが立った写りという点では、Nikon Z6に純正24-70mm F4をくっつけた時よりも「あっパナライカ」と分かる写りをしてくれるので楽しいですし、利便性という意味でも、グレートな風景写真作品や繊細なポートレート写真を撮らなければあらゆるシチュエーションで戦えちゃうので、これすなわち都市スナップなら十分ということ。

 実際、2018年はフルサイズ機のSony α9とGX7Mk2と併用しましたが、α9だからすべてにおいて優れているとは感じませんでした。画質はそりゃα9の方はセンサーが大きいので余裕がありますし、ダイナミックレンジも広く、RAW現像時にトーンいじり放題ではあるのですが、それは逆に柔らかいトーンに繋がる部分でもあって、「硬ッ!」という絵はあんがい作りにくいんですね。

 まあそのへんを含めても画質的にはフルサイズ機の方が全てで勝っているっちゃ勝っているんですが、それでも! 小型軽量カメラが使いたいの! おもちゃ感が強くて楽しいし!

こういう赤がたいへん得意。

 という感じでカメラ探しの旅は終わりません。

 ニコワンは明るいところはバッチリなんですが、ちょっと暗くなると1型センサーの上にニコン特有の手ブレ補正の効きの悪さが辛いですからね。

 またZ50も非常に気になるんですが、ZマウントのDXフォーマットレンズがどうなるのかが読めないと手が出しづらい部分があります。純正のキットレンズは非常に評判が良いですが、純正キットレンズとだけ使うために買う気はしないんですよね。

 結局のところ、D810をメインに疲れた時はZ6、ちょろっとスナップの時はニコワン、という傾斜の付け方がベストな気がしてきました。

 それではまた!


12 thoughts on “パナMFTやっぱり良い

  1. やまぐち says:

    こんにちは。伴さんのYouTubeがきっかけで、1台目のカメラにGX7MK3を選んだ者です。
    とても気に入って日々スナップしております。
    動画を拝見するまではパナはまったく選択肢に入れていなかったので、知るきっかけをくださったこと、とても感謝しています。ありがとうございました!

      1. やまぐち says:

        返信いただけるとは思ってませんでした。一応はじめましての筈です笑
        まだまだひよっこですが、伴さんの写真も同じボディで撮ってると思うと大変励みになります。これからも参考にさせていただきます!

  2. MFTもフルサイズも使ってるよ says:

    MFTは、たしかにダイナミックレンジやボケ描写などの面でフルサイズより不利ですが、しかし文中で強調されているほど画質が劣りますかね?センサーサイズがそんなに決定的要素だとするなら、スマートフォンで撮った写真なんか到底見られたもんじゃない、となりそうですが、実際はそんなこともないように思うのですが。

    フルサイズ、MFT、スマートフォンで撮った写真を、たとえば4Kテレビで普通に(つまりある程度離れた場所から)見て、どのカメラで撮ったのか当てられるか興味があります。複数の人を集めてやったら、面白い記事になるんじゃないでしょうかね。

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