1/3に続きまして、文字にするとやたらと伴がしゃべっていてなんだか申し訳ない上に内容的にもグッズグズで大変恐縮です……初回らしい初回でありました。
本編
(2/3)
伴:ウーバーのイメージって、こう、テスラみたいなちょっとカッコいいことやってくれるんじゃないかっていう。
小林:テスラってなんですか?
伴:テスラって電気自動車屋さん。イーロン・マスクさんっていう…イーロン・マスクまだ社長なのかな。
小林:わかんない…
伴:電気自動車のカッコいいやつを作ってるメーカー。ニコラ・テスラのテスラだと思うよ、たぶん。
ニコラ・テスラさんはエジソン…エジソンが直流で、ニコラ・テスラが交流を提唱して…元々ニコラ・テスラさんはエジソンのところで働いてたんだけど「やってられっか、ばーか」って言って辞めて、それぞれの道を歩んで行ったんだけど、ニコラ・テスラは不遇の天才って言われてる人で…
交流を強力に推進しようとしたの、電気の話になるけど。エジソンは直流じゃないとっていって、エジソンは、交流ヤバイっていうために、交流でうさぎを焼き殺して、それで負けちゃったの。確か、電力会社は初期、直流採用しちゃったの、それで。
小林:うさぎがかわいそう…
伴:テスラって、テスラコイルで有名になったって…誰も知らないかこれ、ひょっとして。テスラコイルって、でかい真空管みたいなやつ…そこに触って、電気が放電されててバリバリバリーって髪の毛逆だっちゃう…電気の科学館とかにあるやつ、知らない?
小林:ちょっと知ってるかもしれない。
伴:あれテスラコイルっていうんだよ。テスラさん、ニコラ・テスラさんが発明したの。
小林:アニメとかにも出てきません? そんな系の。カートゥーン系の。
伴:わかるわかる。マッドサイエンティストの原型みたいな人なの。ドラキュラの原型がブラド・ツェペシュみたいな、そういう。
小林:誰ですか?
伴:ルーマニアの領主様がいたんだけど。ドラキュラ伯爵のモデルみたいな人がいたの、本当に。
小林:血を吸ってたんですか?
伴:血を吸ってたとかは知らないけど、めちゃくちゃ人を殺した人で…物を盗むと、お尻から口まで串刺しにして、その辺に…モズの早贄みたいに立てておく、みたいな。
小林:処罰をしてた人なんですか?
伴:処罰してた、領主の人だよ。
小林:りょうしゅ…
伴:領主。領主って字が浮かんでこない?今。領土の領…領収書の領に、主(ぬし)…主(あるじ)って書く…
小林:国からこの人死刑です、みたいなことですか?
伴:統治システムの話をした方がいい…昔は地方分権がより、今よりも…
小林:地主さんの話?
伴:ちょっと待てよ、国家システムの話になるぞ。現代は、日本政府が中枢で、暴力装置をすべて軍隊も含めまとめてるけど、これは中央集権国家っていって、いち形態でしかないの。もうちょっとゆるい連邦制とか…昔はそれぞれの土地に領主がいて、それぞれが一個一個の国みたいなものだったの。
小林:地主的な?
伴:そう、だからそれぞれの王様っていうのがいたの。それが集合して、一応フランスになってますとか、一応ドイツになってますとかで。
小林:そうなんですか。
伴:なんでかっていうとインターネットとかないから、命令を下しても100%従わせるのがだいぶ難しいんで、それぞれ偉い人を置くんでよろしくって…
小林:行き届く範囲内で…そっか…
伴:ある程度権限を持たせないと、どうします? って毎回聞かれても困るじゃん。ひと月間、問題がペンディングのまま置かれるようじゃまずいじゃん。「ドブを掘ろうと思うんですけど」「わかった聞いてくる」っていって馬をパッカパッカ走らせて…って無理じゃん、そんなの。下手すると待ってる間にみんな死んじゃうから。
となると、権限を持ってる奴をそこに置いて、お前に任したから頼むわっていう、それがそのそれぞれの王様。がいたの。中国の歴史とかも全部そう。
小林:偉い人が。
伴:中国の中央集権体制は秦の始皇帝の嬴政(えいせい)さんって人がはじめて。
それぞれ領主を残して、王様を残してるんだけど、王様全員に喧嘩で勝つなり、怖がらせて従わせるなり…全員から「あなたが偉いです」って信任を受けた…中国全土を平定したのが、秦の始皇帝で。それまでは全部分割されてたの。本当に全部独立国家。
小林:それも大変ですね。ドラキュラにモデルがいたのは知らなかったです、私。
伴:ドラキュラの人、すっごい面白くて…
小林:ちょっと調べよ…
伴:泉のほとりに金の壺とか置いとくんだって。ブラド・ツェペシュはずっとこう見てるの。じーっと見てる。盗むと、やれー! っていって出てきて、串刺しにさせて…
小林:なんでですか。狙ってるんですか?
伴:わざと。おとり作戦なんですよ。
小林:なんで?悪い人を無くしたいからですか?
伴:そういうことみたい。自分の領地の…
小林:踏み絵的なこと?
伴:踏み絵?踏み絵はまた別だと思う…
小林:また別か。でも自分の領地に邪念を持った奴は消えろ、みたいなことですよね。
伴:潔癖な人だったんだろうね、たぶん。
小林:そうなんですね、すごい…
伴:だからそのおかげで、物が落ちてても、現代日本ばりに届けられるんだって、ちゃんと。普通ヨーロッパで、当時の中世とかよ、中世か近世かわからないけど…年代忘れちゃったけど。物なんか落ちてようものなら、そりゃそんなの盗るに決まってるわけで。
小林:その人が治めてたところは、戻ってくる…
伴:だって盗んで見られたら殺されちゃうから、じゃあ届けますってなるわけで。恐怖政治だからね、今の時代はそんなこと出来ないけどね、やっちゃいけないから。今は恐怖政治じゃないんだけど、皆さん治安がいいのは素晴らしいわけで。
小林:面白いですね。ちょっと調べよ。
伴:海優ちゃんのお父さんがムキムキのゴリマッチョで、ちょっとでも(うちの娘に)ちょっかい出したら殺すっていう話になってたら、男の子はいっさい手を出さないわけじゃん。怖い怖いやめとこやめとこ、みたいな。そういう感じ。
小林:なるほど、わかりやすい。
伴:話が逸れる逸れる…
小林:何、話してたっけ。フーターズのあたり…そうそう、コンセプトカフェの話から…
伴:ごめんごめん。完全に俺が悪かったわ。
小林:コンセプトカフェ…
伴:ふくろうとか猫とかもそうなの?衣装関係ないけど。
小林:ふくろうカフェとか猫カフェとかですか? そうなんですかね。
伴:一応コンセプトはあってやってるから…
小林:世界観がある居酒屋とか、カフェとか。
伴:昭和食堂?
小林:なんですか、それ。
伴:昭和っぽい感じで全部揃えた、駄菓子とか置いて、給食で出てそうなとか。
小林:そういう感じか。
伴:瞬時にパクられまくったけどね。
小林:それこそドラキュラ居酒屋みたいなのもあるんですよ。
伴:あるの? 東京に? どうなのそれは。
小林:楽しそうですよ。今度友達と行こうって話してるんですけど。
伴:完全にその商売に釣られてるよね、コンセプトが面白いのをやれば客くるだろうって、まんまと釣られていく…
小林:面白いの好きなんで。
伴:話題ないとね。人来てくんないからね。
小林:ファンタジーが好きだし。
伴:そうなの?
小林:そうですよ。
伴:どんなの?ファンタジー。ざっくりファンタジー?
小林:ディズニーとか。
伴:ファンタジーだよね。
小林:ハリポタも好きですよ。
伴:ハリー・ポッター…マルフォイ。
小林:マルフォイ。私、マルフォイ…スネイプ先生のほうが好きでしたかね。
伴:スネイプ先生って、髪の毛がこうかかった…真っ白な人…
小林:真っ白?
伴:青白くなかった?スネイプ先生。
小林:ちょい青白いですね…
伴:ちょっと待って、ガンダルフが出てくるのは…中つ国のほうだっけ。
小林:わかんない…ガンダルフ…
伴:白いガンダルフになったの…あれはロード・オブ・ザ・リングのほう?別でした…
小林:そうですそうです。別です。
伴:おじさん大体ゲド戦記とか全部混ざるんだよ…
小林:ゲド戦記?ロード・オブ・ザ・リングと?ゲド戦記?
伴:似たようなもの…ヨーロッパの人が作ったああいう、魔法でドラゴンでみたいな世界、大体…
小林:ゲド戦記大好きですよ、私。
伴:俺、原作読んで…
小林:あ、原作は読んでないです、長いから。
伴:宮崎駿の倅が作ったほうは見てない。
小林:ジブリの方はちょーいち部ですもんね。
伴:2巻のいち部っていったっけ。三部作で…
小林:長いんですよね、原作は。長くて、それのどこか、いち部ですよね、確か。
伴:俺、中学校くらいの時、図書館にあったゲド戦記読んだんだけど…真名(まな)っていって、本当の名前を親に、お前の本当の名前はこれだって普段は通称を使うんだって。諱(いみな)と字名(あざな)みたいなもんで。その話が軸で、それがすごく大事な話だよっていうノリで書かれてるんだけど、全然俺はピンとこなくて。そんなん言われても…みたいなまま終わったイメージがあって。最後にゲドがその大事なこと言うんだけど…そんな言われても…みたいな。スティーブン・キングの小説を読んで、キリスト教圏じゃないから全く怖がれなくてごめん、みたいなそういう気持ちだった。
小林:なるほど。
伴:ファンタジーな、そうか…
小林:ファンタジー好きなんですよ。
伴:そうなんだ。単純にディズニーが好きとかじゃなくて。
小林:ディズニー大好きですよ、うん。
伴:なんでそんな荒んだ目で言ってるのか、わかんないけど。
小林:ディズニー大好きですよ。しょっちゅう行ってますよ。
伴:生活が辛いから…近いしね今ね。
小林:近い?
伴:地元と比べると、東京に住んでるから行きやすいから。
小林:そうですね、近い。
伴:ディズニーなぁ…
小林:行かないと、もうこんな感じになってきちゃうんで。禁断症状がみたいな…
伴:生体エネルギーが抜けていく感じになるんだ。
小林:はい。そろそろ行かないとちょっと…みたいな感じになってくる。
伴:補充…そういうのがあるのは、逆にいいね。
小林:ないと生きてて、つまんなくないですか?だって…
伴:別に楽しいよ毎日。
小林:楽しいですか…
伴:衣装さんの仕事でも結局参考になるんだろうね、ディズニーって。
小林:なります。すごい、楽しいですよ。毎回楽しんでます。
伴:やっぱりプロの衣装さんから見て、ディズニーの衣装って結構すごいの?あれ。
小林:あれ、どうやって作ってるんだろう…
伴:そんなレベルなの?あれは。
小林:今すごいですよ。スカートが機械で回ってますけど、みたいな。
伴:ぐるぐる?
小林:布だけじゃない、使ってるのが。
伴:モーターとか。
小林:そうです。だから服との連携がどうなってるか、みたいな。
伴:綿密な打ち合わせが…
小林:綿密な打ち合わせが。
伴:全然、ディズニーの衣装って頭に一個も浮かばないもん。そもそもおじさんの脳の中に、衣装って言われて、何何の衣装っていって具体的に思い出せるのってKISSのジーン・シモンズくらいなもので…KISSの他のメンバーすら思い出せないくらい…エース・フレーリーが三角形のこういう感じだったなぁみたいな、そういうもんなの。それくらい見てくれてない。
小林:フレディ・マーキュリーとかも印象的じゃないですか?衣装。
伴:胸毛。
小林:えー! もっとこう…
伴:胸毛とマイクスタンドをスポンって抜いたやつ。あの肉体だよ、フレディ・マーキュリーの最大の印象は。あと髭。
小林:でも白のタンクトップに、白のパンツに…
伴:ここガパッと開いた、ピエロみたいなやつ…
小林:ピエロみたいな。
伴:全身タイツの。そういうのは覚えてるね確かに。
小林:そうそう、それも衣装ですよ。
伴:プレスリーも、襟が馬鹿でかい…空手期の。Gパンの時が一番かっこいいんだよな…
小林:あと、ど忘れしちゃったんですけど…イギリスのかっこいい人…もう亡くなっちゃったけど、ロックバンドの…
伴:ロックバンドでイギリスでかっこいい人?
小林:バンドじゃなくて…
伴:デヴィッド・ボウイ?
小林:あ、デヴィッド・ボウイです。デヴィッド・ボウイも衣装すごくないですか?
伴:まあね、衣装さんが寄ってたかって楽しくやったんだろうなって感じはするよね…赤いやつ? 赤い襟ガーンって出てるやつ…あとシャドウ…青いチーク…
小林:そうですそうです。そういうのとか…あとこんなパンツ…
伴:あったあった! でかい、横幅がすごいやつ。あったあった。
小林:歩くのに横が邪魔になりそうだな、みたいな…
伴:動くとこと帯染みてて、大概ああいうのってあんまりカッコよくないんだよね、大体。
そうか…言われてみればそうだね、衣装パワー。あとはグラムロックとかだとそうだろうね、余計にね。
小林:グラムロックは…私そんなに音楽とか聞いてたわけじゃないし詳しくないけど、グラムロックの世界観はめちゃめちゃ好きですね。
伴:ヘドウィグ・アンド・アングリーインチみたいなギラギラギトギトした…
小林:そう、ギラギラギトギトしたベトベトした、派手な。
伴:スウィートだっけ。あれグラムバンドに入るのかな…日本ではそうめちゃめちゃ知られているわけじゃないんだけど、そういうバンドを最近YouTubeで見て…曲だけ有名なの。ギランギランのメンバーが半分くらいオカマちゃん風の格好している…ロンドンブーツ…
小林:グラムロックやってる人って、ちょー足長くて細くて薄くて、綺麗な顔してロン毛でみたいな感じじゃないですか。…違う?
伴:たぶんね、おじさんからするとね、そういう人しか生き残れなかったんだと思います。そうでない、僕みたいにちんちくりんの人は…
小林:ちんちくりん…
伴:市場に淘汰されて残れなかったんだと思う、たぶん。だから、かっこいいグラムロックで、尚且つかっこいい人だけが歴史に残ってる…
小林:なるほど。
伴:マーク・ボランが限界だったと思う。マーク・ボランは自分で、僕小ちゃい僕小ちゃいっていつも言ってた。
小林:実際小ちゃいんですか?
伴:実際に160cmそこそこっていったかな、だいぶ小ちゃかったらしいよ。
小林:海外の方にしては小ちゃいですかね。
伴:もしあれでずんぐりしてたら、マーク・ボランもかっこいいって言われなかったんじゃないのかな。いくら音楽が素晴らしくても、グラムロックの中ではおそらく難しかったんじゃないのって、残酷だよね。
衣装さんってその辺結構ごまかしてくれるんだろうね、多少は。
小林:ブーツにシークレットソールっていうか…底上げ…
伴:物理的にきた。
小林:底上げのやつとか、すっ、て。
伴:ロンドンブーツの上に、こうなるの?更に、中敷であげて…
小林:そうですそうです。中敷でヒールだけのやつってあって。
伴:何?
小林:ヒールだけの中敷。
伴:あ、踵のほうだけ?
小林:そうです。売ってて、そういうの入れたりとかですかね…
伴:座敷とかいくとダメだよね、もう。
小林:そうですねダメです。靴脱ぐシーンとかダメですね。
伴:シークレット靴下じゃないと…
小林:シークレット靴下。
伴:前聞いた話では、これYouTubeまだチャンネル登録者の人がまだ全然いないと思うから好きなこと言うけど、折って…骨折るじゃん。
小林:え、怖い怖い怖い…
伴:骨を折ると、間って骨がつなぐわけ。自分でカルシウムをうにうにうにって出して、溶接みたいに自分でつないでいくんだけど。それを利用して、ここに両方に輪っかをくっつけて、ネジで足をグリグリグリって足をうにゅって伸ばすのよ。
小林:えー! 痛!
伴:そうすると、間1cmとかまでいけるんだって。自分で骨がつながるんだって。
小林:1cm…
伴:とかなら、出来るんだって。
小林:1cmとかならいらないわ…
伴:それを繰り返してくと、理論上は…どれだけでも…
小林:繰り返すのか。歩けなくなっちゃいそうじゃないですか?
伴:それが人間すごい、若いうちにやるのよ、それは。
本来は、足が曲がって成長しちゃう子どもっているのよ、そういう病気の子がいるの。そういう子たちの骨をぼっきんって折って、真っ直ぐに真っ直ぐにってやってくと、何回も何回もやって真っ直ぐにすると、ちゃんと真っ直ぐになってちゃんと日常生活が送れるようになるって。
小林:ちょっと怖すぎません…
伴:そういうドキュメンタリーを前見て、それを美容整形のジャンルでやってるやつがいるんだよ。若いうちなんだよ出来るのはっていって。大人になると骨のつながるスピードとか強さも弱くなっちゃうから…
小林:全身麻酔しますよね?
伴:折る時?でも麻酔切れたら骨折れてるわけだから、全然痛いよね。
小林:痛いですよね…しかも捻られちゃってますもんね…痛…
伴:そこまでして膝下伸ばしたい奴いるよっていう話を前聞いたことがある。
小林:いや…いいですよね…そこまでやんなくても…今…
伴:僕らもう大人だしね。もういいですわ、そういうの。
小林:今そういう感じでもないじゃないですか、世の中。コレクションのモデルさんも、そんなガリガリとか良くないみたいな。
伴:そうなの?最近見てない。
小林:健康的な人の方がいいってなってるって話があった気がします。
伴:プラスサイズモデルさんって言って、ちょっと横にふくよかなモデルさんがガンガン出てきたよっていうのは、去年くらいから見てるけどね。
小林:そうですね。芸能人の名前出していいやつですか?
伴:全然大丈夫。
小林:磯山さやかさんとか、それですよね。雑誌で。
伴:俺の脳内アーカイブが今一生懸命…
小林:今すごい懐かしい名前出しちゃった。わかります?
伴:わかりません。なんとなく覚えてる…アイドル出身?
小林:そこはわかんない…
伴:が、何?
小林:ぽちゃモデルっていうジャンルで、雑誌はわかんない…忘れちゃったんですけど、ViViなのかwithなのか…どっかの女性誌で、そういうページが出来て、みたいな。
伴:そういう風に世の中は向かっているんですね。
小林:向かっているんですね。ガリガリな人は確かにあんまりいない気が。男性モデルは結構めちゃめちゃ細い、折れそうだなと思う人がいますけど。
伴:日本で?
小林:いやコレクションを、わーって見てて。
伴:コレクション、チェックしてるんだ。
小林:チェックしてますよー。大事だと思いますよ、私。
伴:カメラマンになる前、服とかに一切興味がない人生だったから…カメラマンになるとなんだかんだファッションを撮る…ファッションの周辺部の周辺部の周辺部くらいで、なんだかんだ撮る機会があるわけじゃん。
ファッションの業界の話…デザイナーとかも仲良くなったりする人がいて、いろいろ教えてもらうの。最後、糸の話も教えてもらうんだけど。繊維がどうとかの話も聞くんだけど、俺が職人だからね。でもコレクションてさ、男たちは、なんでコレクションてやってんの、パリコレ、ミラノコレクション、ロンドン、ニューヨーク、やるじゃん。
小林:東京…
伴:なにやってんのって思う。意味がわかんないじゃん、女の人がモデルで服着て歩く、最後につられた宇宙人みたいなデザイナーのおっさんがこうやって出てくる…
小林:つられた宇宙人…
伴:何それって思うのよ。なんの意味があるんですかって、わかんなかったの昔。でもこないだワークショップここでやってて、写真教えてる時に、おじさんたちがわかんないっていうから、あれは東京モータショーみたいなもんなんだよっていって。
小林:なるほど。
伴:ホンダならホンダが、こういう車を私たちの未来はこういうイメージなんで、自動車の未来はって。
小林:すごいわかりやすい。
伴:だからこういうふうにやってますっていう説明したら、おじさんたちが、はーってわかって。
小林:それわかりやすいですね。私、逆に東京モーターショーって言われても…って感じですけど。
伴:実際の東京モーターショーとかについて、カメラもあるの機器展示で、CP+(シーピープラス)とか、もう一個あったな…名前ど忘れしちゃった…があるんだけど、それはちょっとだんだん歪んでいってて…女の子、キャンギャルを置いておくと、そのキャンギャルのお姉さんたちを撮りにきたカメコの奴らが…
小林:キャンギャル?
伴:キャンペーンギャル。謎のテカテカのエナメルとかの衣装着た、レースクイーンみたいな人たち。
小林:レースクイーン、はいはい。
伴:なぜかカメラメーカー(のブース)にいるんだけど、それを撮りにくるの。おじさんたちは。
小林:人気ですよね。固定ファンいますもんね、きっと。
伴:そこまでいく人もいるね。
小林:そうですよね、持ってますよね。
伴:でもさ、俺カメラが見たいの。本当の車好きも、車が見たいの。おじいちゃんどいてっていうくらいの勢いなんだけど。
小林:そうですね。
伴:だけど、入場者数が水増しされるんだよ、それで。
小林:そうですよね。
伴:そうするとイベント(主催者)側としては、うち入場者数、何万人何十万人なんで、お宅の企業どうですか、出展しませんかって、またお金にはつながるし…メーカー自体も来訪者何人って出来るからそうなっちゃうんだけど。ただ俺はその本質と違うから全く興味がない、そんなの。
でも本質的な部分で言えば、ミラノコレクションも東京モーターショーもおんなじ。メーカーの方向性…
小林:そうですね。
伴:そうじゃん結局。うちのブランド、今年これでいきますっていうので
小林:そうです。今年これでいきますって発表の場ですからね。
伴:で、なるほどなるほどドルガバこう来たって、過去の歴史もありつつさ、レガシーを受け継ぎつつ、今年こういう新機軸出た、なるほどそれ取り込んだんだ、みたいな。めっちゃ面白いよね、あれ見てると。
小林:そうですね。流行色っていうのもあるじゃないですか。流行色っていうのはまた決める機関ていうのがあって、その時に決まるんですけど…今年この色が流行りますっていうのが決まってて、それをどういうふうに取り入れてるかっていうのがわかるし、何が多いかなっていうのがわかるし、それを見てるのが楽しいですね。
伴:デザイナーの…なんだろう、デザイナーがどうそれを受け取ってどう解釈して料理して出してくるかって、技術が見られる面白さっていうのもあるよね。
小林:そうです。テーマも一応あって、コレクション全体の。あるんですよ、2000何年はテーマは何と何ですみたいな、ワードで。
伴:最初に決まってるの?
小林:はい。たぶん決まってる…最初に決まってるんですかね…
伴:誰が決めてるんだろう。実行委員会的なのが決めてんのかな。
小林:そこはわからないですけど…私、学校の授業で、コレクションを見る授業があったんですけど、見るっていうか、自分で見て研究する、みたいな授業があったんですけど、その時に、今年のテーマは何とこ何ですって、ワードで。愛とネイチャーとかそんな感じ…
伴:うすっぺらいなー。
小林:そんな感じだった気がする。
伴:車でも、EVいきますよとかって電気自動車とか…トレンドもあるし。車だともっとスパン長いけどね。
小林:そう、テーマがあるんだよっていう風にしてて…
伴:誰決めてるんだろうな…
小林:そうなんですよ。それをコレクションを見てから、今年多分こんな感じなんでしょうっていう人がいるのか、あらかじめ今年のコレクションこれで行きましょうねって言ってる人がいて、それに対してデザインしているのか…
伴:コレクションていったって…そうだ。パリコレとかもさ結局、おじさんのイメージだと、パリコレってイベント会場がドーンとあってさ。幕張メッセみたいなの。その中でお姉ちゃんが歩いてるくらいの物凄い漠然としたイメージなんだよね。
小林:幕張…今すごいですよ、会場が。遺跡とかでやってるんですよ。すごい素敵で…
伴:知ってる、ニュースで流れてくるもん。
小林:あ、そっか。
伴:海辺を作った…ヴェルサーチェだっけイヴ・サンローランかどっかが砂浜作っちゃったとかさ。アホかと思いながら、面白いなとは思ってみてたけど。
小林:植物園みたいなところをランウェイにしちゃったりとか。
伴:結局あれは各ブランドが好きにやってるわけじゃん。
小林:そうですそうです。
伴:パリに行って、パリの中で各会場を、どこどこのブランドは今年はどこどこでやりたいって抑えてるだけで、一箇所の会場が決まってるわけじゃないんだよね。
あれ、東京だとそういうのあるか…
小林:東京…
伴:いち会場で複数ブランドが、ランウェイ共有の。
小林:東京…そんな感じなんですかね。
伴:土地がなくてお金ないとそうなるよね、たぶん。
小林:どこで…東京固まってるイメージですかね、私も。好きなところでやってるっていうイメージはあんまりないかも。特定の場所があるイメージです。
伴:パリコレを音楽業界の人にわかるように言うと、パリコレっていうのはサウス・バイ・サウスウエストなの。
小林:わかんない…
伴:SXSW…テキサスのオースティンかどっかでやってる、最初町おこしで始まったんだけど、世界中のバンドが来て、いろんなバーとかライブハウスがあるんだけど、規模によって好きなとこ、予算によって好きなところ使えばいい、街の中にその期間に世界中のレーベルとかの人も来るんだよ。ショーケースっていって、世界中から売り込みたいバンドが来ていい機会だって、みんな効率よく出来るっていうのが、そういうショーケースなお祭りがあるの、サウス・バイ・サウスウエストっていう。
小林:なんかフェスみたいですね。
伴:フェスはね…フェスはフェスの主体があって、そこが予算にぎって製作委員会でお金集めたりするんだけど。そこから発注してバンド来て、バンド来てって呼ぶから。サウス・バイ・サウスウエストは実行委員会あるんだけど、バンド側が出たいって来るの。売り込みのために。
だからパリコレとかとおんなじなんだよ、やってることは。一応実行委員会はあるんだけど、ブランドがお金を出して会場抑えてやりますっていう形でやってるから。音楽好きにはそのイメージだと一番、パリコレとか伝わりやすいだろうなっていう。
一個のイベントじゃないんだよね、あれ。大きな意味では一個のイベントだけど、ひとつひとつはバラバラに好きにやってるというか。それは俺から見るとすごい独特で面白いなって思って。
小林:最近、元々そうだったのかわからないですけど、最近変わった場所でやってるところが多いなと思って。
伴:遺跡って、あれパリの中になるの?
小林:わかんない…
伴:砂浜は作ってたよね、イヴ・サンローラン確か。
小林:わかんないですけど、そんな使っていいの…遺跡…とか思ったんですけど。
伴:遺跡風のセット、かなぁ。
小林:セットなんですかね…わかんないですけど…
伴:写真は見て、それ思い出した。
小林:すごい綺麗なところだった。綺麗なところだった、とかいってセットだったらちょっと悲しいですけどね。
伴:すごくない?セットの技量がすごくない、それ。遺跡に見える…
小林:いいですよね。そういう発表の場があって、好きな場所で…
伴:発表して、どうですかお客さんって見せても、昔は展示即売会だったわけじゃん。今はもうちょっと遠い距離の人に売ってると思うんだけど。そのコレクションの心意気と我々の方向性こんなのですっていうのを見せて、そこからの一年間いろんな製品、直接関係ないものいっぱい作るじゃん。
売って、回収してまた翌年、そこにかける意味があるくらい広告宣伝効果があるから、何千万だか使ってるわけだよね、あれって。モデルさん代含めると億とかいってるんだろうね、たぶん。それがすごいよね、産業規模が。
3/3に続きます。