おしごとインタビュー・コスチュームプロデューサー・小林海優さん 3/3


 グッズグズだったのが多少持ち直したような気もしますが、伴が迷走して話を引っ掻き回しているなあ……というお仕事インタビューの初回、今回がラストです。

本編

伴:直保存?

小林:インスタとかで。インスタでセーブしてます。セーブセーブ…

伴:女子のファッション業界をおじさん視点で切るの、面白そうだなという感じがする。

小林:切る。

伴:だって理解できないんだもん。一度分析して咀嚼しないと、おじさんに理解が…全部ガンダムに例えないとわからないんだ、俺たちは。

小林:ガンダムならわかる。

伴:アート界隈…ミュージシャンからカメラマンになったんですね。食えないミュージシャンから、食えないカメラマンになったわけよ。その時に、アート業界の人たちって一応絵を扱うわけだから、アート業界の人たちから勉強させてもらおうってそういう集まりに行ったんだけど、何言ってるかわかんないのよ。デュシャンが〜、泉が〜とか言ってるわけよ。何を言ってるんだこいつら、と思うんだけど。そこで知り合った音楽出身の友達がいて、どうも音楽に変換すれば俺たちにも理解できるらしいってスキルを途中で手に入れたのよ。

小林:お、すごい。

伴:それが今写真を教えるのにもすごい生きてて…その東京モーターショーとパリコレの話、サウス・バイ・サウスウエストとパリコレの話になるんだけど。そうやって変換すると意外とわかりやすいものもあるな、と。全てがわかるわけじゃないけどね。そのかわいいって概念は伝えようがないけど…だなと思って。

小林:社会の授業とかもそうじゃないですか、学校の。

伴:そうなの?

小林:先生が例えてくれた気がする。

伴:いい先生じゃん。

小林:いい先生でしたよ。私、この先生無理だみたいな人はあたらなかったですね、学生時代。

伴:おじさんは愛知県出身で、愛知県で社会科の教員て、真っ赤っかな人が多い…極左の人が多い…

小林:真っ赤っか?

伴:共産党員みたいな人が多い。だいぶ偏った人ばっかりでちょっと苦労した覚えがある。

小林:社会の先生は好きなこと喋ってたイメージですね。自分の好きなことを喋るって感じ。

伴:近現代史やらないしね…

小林:うん、やんない。

伴:飛ばしちゃうの。あれ結構問題じゃない…近代のシステム、国家のシステムについて勉強する機会が奪われるっていうのあんまよくないと思う。

小林:やたらと、奈良時代とかは結構丁寧にやる。

伴:今さ、最初の話にまた戻ってくると思うんだけど、若い子たちがさ、自分の収入なりなんなり、自分の身入りを増やすために、ゆっさゆっさ出来ないのって、近現代やってないからっていうのちょっとあるんじゃないかな。

 近現代、おじいちゃん、ひいおじいちゃん、もう一個上くらいの人たちが、どうやって自分たちを、できるだけ自分と自分の子供たち、嫁さんとかが安全に暮らせるようにしたいわけじゃん。できればもちろんちゃんと収入があって、衛生的な環境でっていうのを、どう手に入れて民主主義国家に結びついてきたのかっていうのが…日本は侍が下りてくれたからなんだけど、その辺を近現代をきちんとやってないから、自分たちで獲得したって気がしないんだよ、たぶん。

 自分で獲得したと思うと、自分の家と借家の違いみたいなもので、自分の手で獲得したものはちゃんと管理したくなるんだよ、やっぱり。よその民主主義国家と、日本の民主主義国家の違いじゃないかなって最近よく思う。

小林:歴史の授業…どうしても教科書の太字を暗記するみたいな感じになりがちだから…

伴:大事だけどね。いつ何が起きた、って、それはそれで大事だけど。それぞれエポックメイキングな出来事って、鹿鳴館が貴族を陥れた、みたいな。それはそれで、そういう風だったんだって鹿鳴館で通じるわけじゃん、みんなに。ヴィジュアルバンド好きな人はまた別の鹿鳴館だけど。六本木だっけ(※目黒)、ライブハウスあるよね。

小林:え!

伴:あるよ、鹿鳴館ってライブハウス。ヴィジュアルバンドの人はみんなそこを通ってるみたいな。ハードコアの人が高円寺の二万電圧(ニマンボルト)みたいな。そういうとこが…あれ、阿佐ヶ谷だっけ? あるんだよ。

小林:ちょっと気になる。

伴:そうなんです。衣装の歴史、歴史まで辿るとあれだけど…

小林:歴史も楽しいですけどね、衣装の。

伴:衣装…デザイン、ファッション史?

小林:ファッション史…西洋服装史。

伴:服装史。

小林:服装史。西洋服装史と日本服装史ですね。

伴:社会的階級ともろに結びついた、例のやつですね。

小林:そうですね。

伴:なんで日本の女の子たちはお武家さんのスタイルで結婚したいんだろうとかさ。

小林:おぶけってなんですか。

伴:侍。大名とかのスタイル…

小林:あ、お武家。

伴:十二単じゃないわけじゃん。公家と武家で、なぜ武家スタイルの嫁入り衣装が主流になってるんだろうって和装の人たちは。結構不思議で、そういうのもいつか探っていきたいなって勝手に思ってるんだけどね。

 ごめん、あんまり衣装さんらしい衣装さんの話を聞いてないような気がするんだけど。

小林:話しにくいこともあるから。

伴:仕事上ね、守秘義務があるものもあるでしょ。今日女の子に、若い子に来ていただいたおかげで、実際どうかはわかんないけど、想定してるのは大体おっさんが見てると思ってるんで。

 おっさんにも衣装の世界で生きている人がいて、あらゆる芸事の人が衣装を着て(舞台に)出てくるから、そこには役者なら役者以外の人の意思が働いて衣装が着せられてるんだよということもね、そう思って見てくれると衣装さんもちょっと嬉しいよね。

小林:いや、本当に。着てくれる人ありきですからね、なんだったら。

伴:衣装さんてさ、仕事によるか…どれくらいまで衣装さんが決めるのかが気になったんだけど。

小林:決める?

伴:この人の衣装は赤なのか白なのかっとかて、芝居だったらある程度脚本によって決まっちゃうんだろうけど…赤じゃねえだろってなるようなことも…

小林:赤なのか白なのか…

伴:でもそれってさ、衣装さんが判断したりすることってあるの?

小林:どういうことですか? 赤なのか白なのか?

伴:脚本を読んで、衣装さんにスタイリング的なところも任せられちゃうこともあるの?

小林:あります。

伴:あるんだやっぱり。その時に赤い衣装なのか、白い衣装なのかで変わるわけじゃん、イメージが。

小林:赤なのか白なのか…

伴:極端だけどね。

小林:極端ですね。赤なのか白なのか…いいワードが思い浮かばないけど…

伴:自分で脚本なりなんなり見て…

小林:脚本読んで…でも演出家なりプロデューサーさんのリクエスト的なものもあるはず。っていうかある。

伴:どんな…わかりづらいことを言う奴もいるんだろうね、きっと。

小林:わかりづらい…うーん、私そんなにたくさんの人と出会ってるわけじゃないですけど。そんなめちゃめちゃわかりづらい人はいない印象ですかね。でも私が出会ってないだけかも。

伴:そういうのも面白いかもね、コミュニケーション能力の問題になってくるだろうから。

小林:その人が欲しいものを汲み取ってあげて出す仕事だから。

伴:職人作業だね。

小林:汲み取る能力は絶対必要だし、その人のことを考えてあげることも必要だし。そういうことは大事にしたいなってずっと思ってますね。カウンセリング的な。

伴:カウンセリングって言っちゃうとなんだか胡散臭く聞こえるけど、大事だよね。大工が家を建てる時にも、どうする? って施主の人から聞いてね。

小林:ヒアリング大事。めっちゃ大事ですよ。そこは本当に。

伴:そんな海優ちゃんのこれからの活動、この動画見てくれてる人たちに、なんか言っときたいことあるんでしょ、確か。

小林:誰かモデルをやってください。

伴:おじさんしか見てないよ。

小林:あ…でも撮ってください。撮ってばんばん、SNSなり上げてください。

伴:何を?

小林:作品。伴さんとは絶対作品撮りするから…

伴:やろうやろう。

小林:その時に、後ろにいて撮る練習される方がいてもいいと思うんですよね。

伴:ドキュメンタリーを見たい。ドキュメンタリーを見せたい…それは何を見せたいの? 撮影姿を見せたいの?

小林:いや、作品を…撮る練習に使ってもらってもいいし。それを誰々のデザイン、スタイリングでこんなん撮ってきましたよって…あげるんですか? おじさんたちって。どういうこと?

伴:構造の説明が必要だな。例えばTwitterやってとするじゃない。Twitterでもインスタグラムでも、おじさんのフォロワーは全員おじさんなんだよね。もしくは撮影会モデルのお姉さんがいるくらい。つまりさっきのコロニーの話とおんなじで、衣装さんっていう人がいても、業界ごとに衣装さんの中で小コロニーがいっぱいあるみたいに、写真撮る人の中でもファッションを撮ってる人のコロニーもあれば…っていう風に、プロでもアマでも結構コロニーがバラバラだから…

小林:そういうことですね。みなさん撮った作品どうされてるんですか?カメラで撮って、それをどうしてるんですか?データ。

伴:プロ? アマ? プロは納品して終わりだけど、アマの場合は、よかったなーっていうのがまずね、それが目的だよね。自分で撮って、よかった俺よく撮れたなっていって、ついでにTwitterとかにアップして、いいねって押してもらってちやほやしてもらえると嬉しいんだけど、そのいいねを押す可能性のある観測対象の人っていうのは…観測する人か…っていうのが、その人と同じ傾向を持った人に偏るのよ。だから俺の周りはカメラおじさんばっかりなのよ。

小林:そっか。

伴:これ結構ヒントになると思ってて。自分が仲良くなりたい人のいるクラスターを見つけて…

小林:なるほど。

伴:そこと繋がるようなことやってくと、TwitterでもYouTubeでもそうなんだけど、システム側が賢いから、アルゴリズムで解析して、この人はファッションファッションファッションって出てるから、ファッション側の人とかを…

小林:おすすめ動画ってことですよね。

伴:そうそう。っていう風になってく。今Twitterとかそう、みんなそうなんだよ。Googleの検索結果とかもそうらしいんだよ全部。

小林:検索結果? 同じワードを検索しても違うってことですか、人によって?

伴:例えばさ「ねじ」とかって検索した時に、漫画好きって普段Googleに認識されてるアカウントは「ねじ式」が出てくるだろうし、ガチの工業の人だったら本当に「ネジ」が出てくるだろうしとかっていう風に、Google賢すぎる。

小林:すごすぎる…

伴:黎明期は全然そんなことなくて玉石混交だったんだよね。「ねじ」っていうワードでひっかかるだけのやつを順番に出してくれたから面白かった。

小林:じゃあ、Google先生に聞いて、とかっていっても人によって違うってこと?

伴:うん、検索力が違うのよ。見たくないものは見ずにすんじゃう。右寄りの人は右の情報ばっかり…政治ね。右翼の人は右翼寄りの情報ばっかり、気持ちがいいようにばーって出てくるんですよ。左の人は左の情報ばっかり出てくるっていう風になってるから…

小林:いいんだか悪いんだか…

伴:だから、自分がこれから仲良くなりたい、これから一緒に仕事したい人のクラスターを見つけて、そこに情報が届くようにするには、どうSNSの川に情報を流していくか。情報の中身も大事だけど、みんなそこにこだわりすぎるから、どこに誰に届くように流すのかっていうのも大事、みたいよ。

俺は偶然うまくいってるだけで。突き詰めるとそれは好きなようにやれって話なんだよ。好きなように好きなことをやってると、勝手にそういう人たちがマッチングしてくれるから。

小林:伴さんと作品撮りするんで、それをあげるじゃないですか絶対。Facebookなりインスタなり、Twitterはたぶんあげないけど…見てください。見て、いいねしてリツイートして拡散してください。そんな感じです。

伴:そうね。拡散されるような作り方を、がんばろう。

小林:はい。

伴:そのために、写真の技術論としては、プロデュース側になるんだけど。写真を気軽にいいねして、気軽に人に見せたいって思ってもらうにはどうするんだろうっていうのが、SNSで戦ってる人たちはそこがすごく大事。そのためにやっぱり美形のモデルさんを探してとかね、身内の良かった探しでは終われない部分になってくるんだけど。それが面白いねやっぱりね。

俺もちょっとやりたいそういうの、根本的にはあんまり興味ないけど。それをやりたいっていう人の欲望を、写真を撮るプロの技術を使って具現化する面白味がそこにはある、俺からするとね。

小林:是非、是非お願いします。

伴:それは面白そうですね、俺もやりたい。

小林:伴さんの力が必要です。

伴:多分カメラのチャンネルでやると思うけどね。面白そう。

小林:見て欲しいです、たくさんの人に。でも、興味ないか。興味ないですか?

伴:かわいい子が見たい、おじさんたちは。

小林:かわいい子…顔に行くのか。

伴:エキセントリックな衣装にはあんまり…おじさんてね、チカチカしちゃうの。衣装がでかかったり、衣装が激しかったり…小林幸子さんががーっと空中に浮かんでる時の、衣装じゃなくて顔しか見えてないの、我々。そういう感じ。

小林:顔しか見えてないんですね。

伴:あとおっぱいくらいしか見えてない。

小林:きゃりーぱみゅぱみゅさん的なのは、顔?

伴:あの良さがおじさんたちにはどうもわからない。

小林:どうもわからない…

伴:かわいいねー若い子かわいいねーでおしまい。君、これくらいしか見えてないよ、俺には。あとはどうでもいいパートっていう扱い。人格が、顔で一番読み取れるじゃん。

小林:そうですね、顔大事なんですよ。

伴:あとは別にあんまり興味がない。

小林:でも、うん。拡散してくれたら嬉しいですかね。

伴:単純に嬉しいね、それは。

小林:はい。

伴:あとは見るべき人に届けたいね。海優ちゃんが見せたい人に届けるにはどうしたらいいのか。

小林:見せたい人に届けたい。さっきもCAの話がありましたけど…かわいいじゃないですか、CAさんの服って。あれ?かわいくないですか?

伴:別に。

小林:えー! キャビンアテンダント…キャビンアテンダントって男性もいらっしゃいますね。

伴:そうそう昔はスチュワーデスって言ってたんだけど。

小林:今ダメなんですよね。スチュワーデスがダメ…

伴:スチュワーデスが、女の人だけだからっていうので。ファイヤーマンじゃなくてファイヤーファイターみたいな。

小林:今、制服にめちゃくちゃ興味があって。

伴:制服フェチ?

小林:そう…制服ってよくないですか? よくないですか、制服…

伴:全然。

小林:自分が飛行機乗るの好きだし…

伴:いいねそれ、大っ嫌いなんだよ俺、飛行機。

小林:飛行機めっちゃ楽しいじゃないですか。もう空港がワクワクする。

伴:空港はちょっと楽しいけど、飛行機乗ってずーっとこの姿勢のまま隣…両サイド知らないやつでずーっと14時間とか乗ってるの、気が狂いそうになる。

小林:窓際座りましょうよ。窓際。

伴:制服好き?

小林:制服好きですね。

伴:警察官とかそういうのじゃなくて?

小林:警察官も好きです。警備のおじさんの服とか、あれ結構見てると楽しくて。いろんな色があるんですよ、あれ。

伴:全然ノれない…へぇ! ってノれない…

小林:いろんなあって、世の中に蔓延っている制服っていっぱいあって。百貨店の中のインフォメーションのお姉さんとかもそうですよ。駅の鉄道によって制服が違うじゃないですか。

伴:もちろんもちろん。

小林:それも楽しいですよね、見てて。

伴:うん、だんだんわかってきたな…

小林:シーズンごとに、年ごとになのかな?変わるじゃないですか。

伴:ちょいちょい変わるね。

小林:需要があるじゃないですか。自分がそこに力になれたらって思ったんですよね。

伴:たぶん、すごい生々しい話をすると、法人対法人の付き合いだよ、あれは。

小林:そっか…

伴:要はさ、作る枚数がめっちゃくちゃ多いってことは、一枚一枚はしょっぱいんだけど、とにかく妥協の産物じゃん。できるだけ安い布使って、できるだけダサくしたいわけじゃん。かっこよくすると金かかっちゃうから、ギリギリのところ狙っていくわけじゃん。俺からすると全部負けてるから見たくないんだけど、制服って。でも作る枚数は何千枚とか何万枚とかってなるわけじゃん、ヘタすると。ていうことは総予算はだいぶでかいんで、個人でできる仕事ではなくて、デザイン事務所とか…

小林:デザインして、それを工場に投げる形になりますよね。

伴:トータルとしてはそうなんだよね。取引としてかなりでかいから、法人対法人…

小林:法人対法人…

伴:下手すると間にもう一社入るけど…っていう形になるから、個人でいきなりやるのはだいぶ珍しいと思う。佐藤可士和さんみたいな。あれは彼が名前がでかいからやってるけど、セブンイレブンのコーヒーの…セブンイレブンのコーヒー売るマシーンあるじゃん、あれ佐藤可士和さんがやってる。見づれえんだよ! って、問題になってたやつ。他でいい仕事いっぱいしてるんだけど、あれだけ叩かれたけどね。

小林:いつかやれたらいいなって思ってるのは、それですかね。

伴:じゃあその方向に向かってキャリア積み立ててくといいよ。そのためには何をするといいかっていう…

小林:それだけじゃないんですよ。コンセプトカフェの制服とか。

伴:また制服。制服、面白いね、そういうキャラで行くのもいいかもね。

小林:それも衣装なわけですから、面白い。

伴:キャリア積み立て方。長い期間で見ていこう。

小林:そういう方向でいい感じに…誰かにアプローチをいつかできたらいいなっていうのは思ってますかね。でも舞台好きなんで、舞台の仕事は続けたいですけど、ライブとか。

伴:また衣装さんとデザイナーの違いにもなってくるなあ。

小林:そうなんです。

伴:あと何年かしたらまた出て。たぶんやってるよ。

小林:何年かしたら。そうですね、なんか変化してるかもしれないですね。

伴:面白いと思う。たぶんね、仕事論が変わってると思う、その頃には。仕事に対する考え方とか、お金の流れとか見えてくるから、業界内で誰が誰に発注して、誰が実作業してって流れがあるのよ。
 その流れが見えると強いんだけど、まださすがに二十歳過ぎだとなかなかわかんないじゃん、今のところ。それがわかるとあいつを攻略しようとか、自分がどういう状態になっていれば、あの仕事はできるな、あの仕事はできないから、自分をどういう状態にしようとかっていう。

小林:それは知りたいですよね。

伴:社員でやるべきなのか、フリーランスでゴリゴリやるべきなのかとかっていうのもね、大きな道であるから。お仕事論として面白いですね。

小林:ナースもそうだ。

伴:ナースの制服も好き?

小林:好きです。知ってます?銀座にあるんですよ、看護師さんの制服専門店。

伴:売ってるの?

小林:売ってるんです。

伴:フェチ向けじゃなくて?

小林:売ってるんです、本当に医療用で。

伴:本当に買い付けに来る感じの?

小林:買い付け…っていうか、医療用で。本当にちゃんとしたところがあって、森英恵さんのデザインとかもありましたかね。

伴:結構ビッグネームのデザイナーさんがやってるんだよね。

小林:そう、やってって。ちょーかわいいんですよね。

伴:大規模な制服って、そういう人たちのでかいデザイン会社にドーンて発注が行くやつなの。ビックネームがついてるじゃん。

小林:だからみんな食いつくってやつですよね。

伴:そういう仕事だから、そこにはかなり頑張って積み上げていかないと、キャリアを積んでいかないと。

小林:何歳になるんだろ…

伴:俺でいう、広告写真の業界でいう、109とかあの辺のドーンていうでかいビルボードのポスターが撮りたいみたいな…ポスターじゃないか、ビルボードってでっかい広告のあるじゃん、JRの渋谷駅の山手線ホームの向こうとかに。何千倍にも拡大されたキムタクの顔の広告とか、桃井かおりのSK-2の広告とかあるじゃん。ああいうの撮りたいっていうと、俺のルートじゃ絶対ダメなのもう。そういう方向で積み上げていかないと、あそこにはたどり着けないと思う。

 でかい仕事で制服、JRの制服とかってのはそういうルートだから、完全商業デザイン側。商業ファッションデザインというか、そっち側のルートだよ。

小林:商業デザインか。ちょっとな…

伴:芝居とは結びついてないよね、たぶんね。

小林:結びついてないですよ、また別ジャンル…

伴:若いんだからね、自分で選んでやってけばいいよと思うよ。

小林:でもなんかやれたらいいな、その辺のやつ。

伴:小規模な、社員15人とかの会社だったらやれるかもね。

小林:見つけらんないです、そういう会社をまず…

伴:自分で? 自分のとこの社員に好きな制服を着させるフェチの社長…

小林:います? そんな。

伴:見たことない。たぶん効率…コスト的に見合わない。フーターズくらいが限界だよ。

小林:フーターズ…

伴:フーターズ大きくなったけどね、あんなに。

小林:小さかったんですか?

伴:うん。そんなわけで…ほぼ雑談で終わってしまいましたけど、こんな感じでズルズルやっていこうと思っていますので、みなさん機会があったらまたお越しください。そして海優ちゃんには、衣装のお仕事があったら是非振ってください。

小林:よろしくお願いします。

伴:舞台とかね。

小林:ダンサーの…ダンスやってて。

伴:そうだよね。

小林:その先生が所属しているグループの10周年ではじめて単独公演をやったんですよ、そのグループが。それの衣装とかやらせてもらったんですけど、そういうこともしてます。

伴:しまらない…

小林:よろしくお願いします。

伴:ズルズルですけども。そのままいきたいと思います。今回パイロット版ですからね。

小林:パイロット版?

伴:パイロット版っていって、ドラマを1話だけ作るの、アメリカって。良さそうだったらそこで役員会にかけて、じゃあいいよっていったら予算かけて2話以降も作るの。

小林:そうなんですか?

伴:今回は第0回でパイロット版なので、とりあえず私的にはこのノリならいけるぞって感触なので、ここが役員会みたいなものです。そのノリでいこうと思います。

小林:よかったです。だらだらと喋っちゃった。

伴:次回もズルズルいきまーす。それじゃあまたねー。


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