中ノ俣という集落

 先日、現地からもお伝えしました通り、7月の終わりから8月の頭にかけて、新潟県上越市と石川県金沢市にサッと訪れておりました。

 当初は従来からの趣味である廃村に行ってみたいなと思っていたのですが、梅雨ですっかり体調を崩しておりまして、あんまり無理してもアレだしなあ、というので、通りすがりにあった「無人の宿」という目印を頼りに、なんとなく中ノ俣を訪れました。

 新潟県には高速道路を走って自走で参りまして、上越高田ICを降りてしばらく車でウロウロしたりした間に上越市内の様子をサッと見ておったのですが、第一印象はとにかくクリーン。

 わあ空気がきれい、とかそういう話ではなく、いや空気も水もたいへんきれいではあったのですが、町にごみが落ちていないんです。超クリーン。

 普通はほら、港町なんかに行くと、網だのプラケースだの、その破片だのなんだの落ちているでしょ。そういったものが一切見当たらないんです。

 もちろんほとんど車でサーッと走り抜けただけなので、徒歩でうろうろすればあれこれ落ちていたのかもしれないのですが、目につく限りむちゃくちゃにきれいでした。みなさん掃除がご趣味なんでしょうか、それとも市が精鋭清掃部隊を雇っている……?

 中ノ俣については、そろーっと「お邪魔します……」と入らせてもらってパチパチ写真を撮って回りまして、そのクリーンさに加え、不思議な空気が漂っておりました。まるで民話の世界に入り込んでしまったような感じ。

 どう民話の中みたいかというと、人の気配はあるのに姿を見かけないんですよ。ものすごく静かなんです。

 中ノ俣の地名で検索するとFacebookページなんかも見つかるので見に行ってみると、祭りで人がわーっと集まっていたりする様子が見られるのですが、私達が訪れたのが平日だったのもあるのでしょうか、とにかく静か。

 でも洗濯物が干してあったりと、人が暮らしている気配はあるのです。

民家の裏手。雪を落とすんでしょうね。

 しばらく歩いていくと、神社がありました。気比(けひ)神社です。

 境内もものすごくきれいで、丁寧に清められておりました。

雨が続いていたのでちょっと水が濁っていたようですが、普段はきれいな水なんだろうなあ

 そんなこんなで、暑いのもあり1時間ほどで中ノ俣を後にするか……と思ったところで、通りを大きなハイエースがこちらにやってきて停まり、中から数名のおばあちゃん達が降りてこられました。

 なんだよ、人がいないみたいじゃなくって本当にいなかったのかよ! と胸をほっとなでおろし、良いオチがついたなあ、と中ノ俣を後にしました。

 きっと雪が降ったら本当に民話の中に入ったようになるんだろうなと思います。今年の冬はついにスタッドレスタイヤを買うか……。

 まだ日が高かったので中ノ俣から今度は海を見に行こう、と北上しようとしたのですが、当日は中ノ俣から北側の日本海に向かう道がすべて通行止めになっておりました。山ではよくあることです。

 とりあえずもと来た道を戻って上越の市街地からぐるっと回り込んで海岸へ。

 わたくし愛知出身で現在は東京のはじっこに住んでいますから、無海の県の出身ということはないのですが、両県ともきったねえ海岸ばかりなものですから、日本海側に来ると海が見たくなります。

 そういえば新潟県に来るの自体初めてでありまして、そうかこれが新潟の海、新潟の海の色か……と感慨深かったです。カメラ的にはニコンのカメラとレンズが実によくその色を再現してくれております。

地球を潤滑!
まーほんと水がきれい。
謎のタコ像

 そんな感じで、中ノ俣編、終了です。

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