新潟&金沢ツアー2020の初日、中ノ俣と海岸を見てホテルにチェックイン、しばらくがさごそした後に「暇だな……」というので夕暮れ時を狙い、宿泊地である上越妙高駅からふた駅先にある高田駅周辺に行って参りました。

まずは上越妙高駅から妙光はねうまラインというのに乗ります。
乗ります、といっても電車の本数が1時間あたり1本とか2本とかそんな感じなので、駅の中をフラフラしてみるんでありますが、新しくて立派な駅ね!



高田駅
高田駅は高田城の城下町のようでありまして、地図で見たまま駅と城跡の間に広がる飲み屋街、というのが典型的な形であります。
人はべつに奇をてらって町を作るわけではなく、便利だからそういう形にするわけで、たぶん世界中で城と城下町の関係は似たようなものなんでしょうね。
中国は城下町ごと囲っちゃうとか、そういう話もよく聞きますから、ブログを運営していくのであれば歴史サイド、建築サイドから見ていくのも面白そう、とは思うのですが私個人があんまり歴史サイドに寄ったブログ過ぎてもちょっと違うかな、と思ってしまう人間なもので難しいところ。

歴史ロマンは一応理解できるつもりですが、「ほらこの柱に刀傷が!」と言われても、ああすごいですね、という感じで、じーんと感動するということはありません。どちらかというといま生きている人の暮らしの方に興味があるのかな。しごとが軸というのもそういう感性から来るものでしょうからね。それに逆らわないようにしましょう。
というので高田駅に着いてみますと、駅前飲み屋街が南北にべろーと広がっています。
広がっているのですが、平日でありコロナウイルスの影響もあり、だいぶ暗い感じ。

しばらく地元の飲み屋街関係者の皆さんの「何こいつ」という視線を浴びながら日が暮れゆく中を歩き回ってみても、どんどん暗くなっていくだけで明かりがつくお店がほとんどありません。
もともとどれくらいのお店が残っているのか分からないのでアレですが、ずいぶん寂しい感じがするなあ、と思うと同時に、まあ治安は良くなっているんじゃないかなという気もします。
東京でもかの有名な歌舞伎町のみなさんが「ぼくたちは被害者なんです!」というようなことをおっしゃって、クラブのママさんたちがなぜか地味なスーツを着て都庁に申し入れに行くニュースみたいなものを見た気がしますが、事実として近いところで大きな声を張り上げ合い、かつアルコールで脳が痺れてあれこれどうでも良くなっちゃう場なわけで、感染が広まりやすいのは間違いありません。
またポリティカリーにインコレクトなのでなかなか言いづらいことではあるのでしょうが、このコロナ禍の中で「ひととわいわいお酒を飲むのが我慢できない!」という人が普段から感染対策をばっちりやっているかというと、まあそんなことはないだろうなあ、そんな我慢が利かない人は無理だろうなあという話になるんですよね。
ひとつの店舗が意識高く、きちんと対策をしようとしても、いくばくかの資金さえあればコンプライアンス意識などなくともとりあえず参入できる業界であることも災いして、社会からの目が厳しくなってしまうこと、また同時に「そういう業界」とバレてしまっているので、社会の皆さんから補助金をじゃぶじゃぶやって助けてあげてほしい、と思われにくいのも間違いなく、かといってそこで働く個人からすれば単純に職が停止状態になり、収入がなくなってしまうのはまさに死活問題なわけで、にっちもさっちもいかんわなという感じがいたします。
普段真面目に働いて強制的に税金を徴収されているサラリーマンの皆さんが、どうしても性質的にフリーライドしたがる人間の集まる業種を自分たちの払った税金で助けたくなるかというと、本音ではNOということなのだと思います。
民意とはこうした時に残酷なものであって、建前上正しいかどうかの問題ではありません。
私個人としては、とにかく個人を助けることが業種関係なく効果が大きいと思うので、定額給付金はもっとするべきと思います。余っている人はじゃんじゃん無駄なことに使えば良いんですよ。
世の中で起きるあれこれって、ほとんどの場合、単純に誰が悪いという問題ではなく、個人個人が利益を得て還元したい集団のターゲティングが違うことから起きるんじゃないかなあと最近考えています。もちろん明確に悪い奴もいますが、ほとんどの場合は利害の食い違いですからね。個人にとって「良いこと」と国にとって「良いこと」はたいがい違う、というような。
コロナ禍についても、全員がまったく感染を広めないように一定期間本気の自粛をすればそれで収まるはずが、我慢できない一部の人間のおかげでズルズルと感染が広まっています。
わたし個人としてもGoToキャンペーン良いじゃないの、と思うんですよ。観光業、死んじゃいますからね。経済は繋がっているので、即座に死んで良い業種というのは基本的にありません。
しかしGoToキャンペーンみたいなことをやると、感染対策をきちんと出来ない人間がふらふらと感染を広げてしまうので恐い、という気持ちも分かります。実際確率はゼロではありませんし、そういう人ほど飲みに行ったり旅行に行ったりしたがります。そしてそういう人ほど恐い恐いと言いながら買い占めに走り、訳のわからん民間療法を信じていたりします。
最終的には論理的に判断できるひとを増やさないといけないので、教育の問題なんだよなあ……。そういう意味では日本はたいへん優秀だと思うんですけどね。変な人もたくさんいますが、トータルではこれだけの人口がいて、かつ行政がマーシャル・ローみたいなことをやらなくても各自きちんと抑え込めているわけですから。

というようなことを考えながら高田の町をフラフラして回りまして、1時間ほどで退散いたしました。
昼間の印象どおり、道端にゴミが全然落ちていない異様なほどのクリーンさは飲み屋街でも変わらず! 凄いことです。
帰りは地元の高校生と思しき集団と一緒になりました。
写真を撮っている私を見て「楽しいんですか?」と聞いてきた女子高生がおりまして、ああたしかに彼女からしたらものすごく地元で毎日見慣れているものなので、それを撮って何が楽しいんだろうと思っても当然かもしれません。楽しいです。はい。
というわけで高田編おしまい。明日は金沢へ入ります。
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