2021年11月・神戸(2)


 神戸の夜景は100万ドル……というのは、ずいぶん昔に神戸の夜景は100万ドル分の電気代で輝いている、という意外なほど下世話な理由から付いたものだそうでして、現在はもっともっと光量が上がっているので物凄い金額になっていることでしょう。

 ただその100万ドルというのも、英語圏でミリオンダラーというのが「デカい数字を表すのに派手でゴロが良い」という理由から来ているところもありそうなので、本当に試算したかは定かではありません。ミリオンダラー・ホテルとかミリオンダラー・ベイビーとか、「ミリオン」ってキリが良いですよね。

 そもそも日本と英語圏じゃ桁数が違うので、日本語なら「一億円!」っていうほうが早くてデカくて派手な感じがしますが、「一億円の夜景」ではレートの関係か響きが地味だからか、流行らないという判断なんでしょうね。

 そんなことを考えながら、神戸の夜を撮ってきました。ほぼ手持ちスナップです。

 昼間のうちに神戸北公園とメリケンパーク側の両方に訪れていたので、夜もまあ撮れるだろう、と踏んで再訪です。

 仕事で撮影した分はローノイズにしたかったので三脚撮りしましたが、こうした高感度ながら波が残る手持ち夜景、けっこう好きなんですよね。カメラ側の技術がこの方向で進んでいくことは間違いないので、どんどんローノイズ化していくでしょうし、手ブレ補正も将来に向かってより良くなっていくでしょうから、より軽装でより暗いところも撮れるようになるはず。楽しみです。

 そして出島から本土側に戻り、また三脚を担いで細く移動しながら撮って歩いて合間に手持ち夜スナップ。

 気温も低くなく、上着を着ていれば快適で、夜撮影にありがちなガタガタ震えながら、ということはありませんでした。そういえば神戸は海辺にいても磯の香りがほとんどしませんでした。

 夜のスナップ、繁華街に入ってギラギラを撮るのも楽しいですが、こうして風景寄りのものを撮るのも良いもんですね。

 純粋に風景写真という扱いであれば、先述のとおり三脚にカメラをセットしてしまうのが吉なのでしょうが、目的により色んな撮り方があって良いと思います。この撮り方の場合、余計に水面に近づきたくなるかもしれませんね。あともっと明るいレンズで撮ると、より雰囲気が出そうです。

見慣れた夜景写真の撮り方だとこんな感じ。

 夜景撮りはこんな感じで、ホテルに引き上げてまたバックアップして翌日に備え就寝、という流れでした。

 これまでどこに撮りに行っても全く夜遊びをしたことがないんですよね。酒にもドラッグにもおねえちゃんにも賭け事にも全く興味がないので、夜スナップする以外はホテルで事務仕事をするのが常です。我ながら何が楽しくて生きているんだろう、と不思議です。

 次回はまた神戸の昼の様子、とくに北野異人館街あたりの様子をお伝えしようと思います。猫が撮れたら猫を挟みます。

 それではまた。


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