Twitter募集でYouTube添削をした話(再度?


 こんにちは。

 以前にもしたことのある、鍵垢の状態のわたしのTwitterアカウントで「添削するよー」と写真を募集し、それをYouTubeで添削するという試み、今回も喜んでいただけたようで何よりです。またご応募いただいた皆さん、ありがとうございます。

 写真を投稿してくださった方だけでなく、互いの写真がどう批評されるのかを見ることで、ひとり黙々と勉強するよりも多く得られるものがあると思うんですね。そのための情報を自ら、勇気を持って出してくれたという点で感謝しとります。またやりましょう!

 ただまあこういうのって毎回問題になるのは、写真以前のコミュニケーションの問題なんですよね。

 前回も、Twitterでやり取りしている中で「ちょっと会話になっとらんな」とか「いきなり慣れ慣れしいな」と思った方をミュートしていたら、その方の写真が当然私のタイムラインには現れず、「私の写真が添削されなかったんですが……」というリアクションをもらいまして、写真を見て差し上げられないのは折角提出してくれたのに悪いなと思ったものの、そもそもお前がめんどくせえんだよ、どうすりゃ良いんだよという気持ちになりました。連絡があった方についてはミュートを解除しました。

 私の感覚では、私の写真を教えるスタイルに賛同してくれているからこそ応募、という方がほとんどでしょうからありがたいとは思うのですが、オンラインサロンのようにサブスクになっているわけでもないYouTube-Twitterラインでは、私が誰かとやり取りするのは義務ではないという感覚です。体力がないのでそういうめんどくささを真っ先にカットして、なんとか生きながらえている状態なんです。

 よくも悪くも、インタラクティブとはいえ一方通行なやり取りに終止する場ですから、互いの意思の疎通は成立したらめっけもの程度に考えており、先方から投げてきたボールが気に入らなければ、次回からはそもそもボールを投げてきたのが見えないように措置をする、という選択をするのもこちらの自由です。このあたりはもちろんお互い様。

写真とコミュニケーション

 写真を通じて知り合える仲間がたくさんいるのは素晴らしいことで、その恩恵にインターネットという場を通じて浴しているのは誰に感謝したら良いのか分からないくらいにありがたいことと感じますが、それと同時に写真を誰かに見てもらいたいという欲が自己顕示欲と結びついて暴走するパターンもインターネット越しに大量に目にすることになり、ゲンナリすることがよくあります。

 先日話題になったアマチュアへの指導も業として行うプロカメラマンの性加害の件が典型的で、自分を正当に評価してもらえていないと感じる人が、写真という道具を使って他者にアピールする、その過程で加害してしまうパターンが、女性を撮るジャンルに限らず多く見受けられます。迷惑撮り鉄なんかもその類だろうと思います。

 大事なのは貢献であって自己の承認はその次に来るものの筈ですが、ゴール設定が「自分」だからこそ山に分け入っては自分が撮った後に誰も撮れないように草花を荒らしたりするような輩が後を絶たないのだろうと思います。私はそういった問題は写真以前に言語でのコミュニケーションにも現れると考えています。

美味しそうに見えることを祈念して撮っている時点でそれは時間を超えたコミュニケーション。

 他者との共存が難しいレベルの人がゴッホのように眠れる天才だった、というシンデレラストーリーを自らに期待する人も多く、言い換えると俺もいつかはガンダムに乗り込んで……という悪い意味で少年のような気持ちを抱えたままおっさんになった人が結構いるんです。
 そういった創作活動も、評価を求めずに一人で黙々とやっている分には自由なのですが、評価を求めるということは必然的に他者との関係性が生じますし、撮影ジャンル的に人間が絡むものであれば、そこでもコミュニケーションの必要性が生じます。

 そもそも写真という芸事じたい、写真「で」コミュニケーションが成立することを目指して腕を磨き、頭を鍛えていくのが本筋です。つまり写真の勉強とはコミュニケーションの勉強にほかなりません。手段は文字通り道具でしかないのですが、そこの順序が本当に理解できるのは、かなり写真技能を鍛えた後のこと。

 心配しなくともゴッホのような天才は何十年に一人しか現れませんから、変な方向で写真を活用しようとするよりも、根本的なコミュニケーション能力を鍛えた方が当人のためにも周囲のためにも、回り回って私のためにもありがたいので、是非お願いしたいところです。

写真とコミュニケーションのWSをやろう

 と、ここまで書いて思ったのは、以前からやろうやろうと思いつつ具体的な形に落とし込むことが出来なかったコミュニケーション系のワークショップ、これをやりましょう。

 とりあえずオフライン少人数で、褒めをキーワードに、そこから撮る時点だけの話じゃねえんだよ、という方向で展開していこうと思います。

 それではまた。


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