NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRテスト開始

 こんにちは。昨日お友達からNikon Zの便利ズームをお借りしました。正式名称は「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」です。

 これ実際に使ってみると、画角が幅広く設定できるのに軽いし小さいし写りは良いし、と大したレンズで、細かいところはYouTubeのレビューに譲りますが眼を見張る性能です。便利ズームといえば妥協の産物のはずなのに、その妥協のラインが非常に高く、ニコンのレンズ技術は凄まじいなと感心させられました。この「ニコンやばい」感はAF-S Nikkor 50mm F/1.8G以来かな。

 このレンズをくっつけると、フルサイズミラーレス一眼がまるでレンズ一体型のブリッジカメラのようになります。Sony RX10の初代を使っていたときのことを思い出しました。もしこれを導入したら、カメラ運用そのものが変わってしまう可能性すらありそうです。

 実際にこのレンズを使っている人からは「性能が良すぎて付けっぱなし」という意見が多く、よほど高水準の画質を欲しがる人以外については皆さん大満足、という感じ。暗い以外に弱点らしい弱点がありませんから。

 先行して使っているNikkor Z24-70mm F4 Sも安定した描写の良いレンズなのですが、この24-200mmと比べると色味が結構違い、ハードな写りで色も乏しい感じ(オフィシャル作例)なので、一般的な用途であれば24-200mmのほうが好みという人は多そうです。

本番とそれ以外

 このジャーナルブログを始めて以来、延々と「旅カメラどうしたらええの」と悩んでおったのは皆さんご承知の通りでありまして、それはふわっと「旅先で使うレンズ」と決めようとしたところで、根本の運営方針が定まっていなかったので決めようがなかったんですね。それがここ最近、「よし、国内外の働くおっさん記事をメインでゴリゴリやろう」と決まったもので、撮影機材もだいぶ見当がつくようになってきました。

 取材撮影はブログのコアになる部分ですしプリントする可能性も高く、全力の画質で行こう、というのでボデーはZ7。ドキュメンタリー的な内容なので絞って撮るのが前提でしょうから、それならレンズはNikkor Z24-70mm F/2.8 Sで撮りきれちゃうなあ、と考えています。

 すると、働くおっさんの取材撮影が本番で、それ以外の撮影は趣味や余技ということになるので、本番と本番以外ではカメラを分けたいなあ、となってきます。べつにすべての撮影で同じZ7を使ってしまっても良いのですが、取材に行く時に本番カメラを首から提げていくのはなんだか気持ちが悪いので、取材の前後は別のカメラが良いんですね。予備という点でもどのみち別のボデーを持っていきますから、それを本番以外用に割り当てるのが合理的です。

 そうなるとZ50を使うか、もしくは電池まで共通のZ6を使うか、ということになってきます。そこで急浮上したのがこのレンズ。取材時以外は人物を撮ることがないので、基本的には「しっかり写ります」のレベルで十分といえば十分ですし、別に人物も写らないわけではないので予備レンズとしても良さそうです。

旅先スナップに求める画質

 これまでの経験上、旅先でスナップ撮りした写真というのは、撮影したときのことを忘れて他人の目で見れば見るほど「何が写っているか」のほうがレンズの性能よりもよほど大事です。レンズの性能は一定水準を下回らない限り、けっこう何でも良いっちゃ何でも良いんですね。日常スナップとの最大の違いがそこだと思います。前回の記事と通じる部分がある気がします。

 趣味としてのスナップから離れ、商業サービスとして写真を見せて行くことを考えると、レンズの写りは最後のひと押しの無意識に訴えかける部分であって、最初に「さあこのレンズの写り、どうですか良いでしょうオラオラ」とやってしまっては、単なるレンズマニアのブログになってしまいますからいけません。趣味スナップはオフの日にやりましょう、という感じですね。

 そう考えると、根本的な部分での画質を担保するためのフルサイズ機を使用するのであれば、広角から望遠までズーム一発で切り替えが可能なこのレンズもアリだよなあ、という風に感じます。何より、ひとつ上のレンズであるNikkor Z 24-70mm f/4.0 SよりもSNSサイズに縮小した時に感じが良い絵になる、というのが素晴らしい。

 ただ、Patreonの皆さんには可能な限り上質な画質を見てもらいたい気持ちもあり、レンズ選定の悩みはまだしばらく続きそうです。

 それではまた。

 追記:YouTubeでレビューしました。

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