fujifilm XF18mm F2 R

 全く記憶になかったのだが、過去写真を漁っていたら富士フイルム製の広角パンケーキレンズ、XF18mm F2 Rを使ったことがあるらしい。そういえば西東京に住んでいた頃、近所の友人が貸してくれたような気がする。

 その時は、X-E3やX-H1のボディーにパンケーキレンズがどうにもバランス悪く思えたもので、せっかく貸してもらったのに大して使いもしなかったらしく、作例はあまり残っていないのであるが、ボディーをX-M5にしてみるとパンケーキレンズが気になってしょうがない。

 というわけでXR18mm F2 Rはもう手元にないのでレンズを写した写真はないが、作例を見てみよう。

 絞り開放のカットはないらしく、猫の忍び足カットがF2.5だから2/3段絞ったもので開放に近く、かつ近接である。さすがに背景が少し荒れているが、むしろパンケーキかつ広角のレンズとしては健闘しているように思う。

 XF27mm F2.8 Rの一種異様な立体感、色の良さと比べると、こちらはズームレンズの広角端のようにごく普通の写りという感じがするが、これがパンケーキサイズになっているのは嬉しいポイントだ。GRごっこをするのに最適のレンズといえるだろう。AFはジャーコジャーコと盛大に音を出していたと記憶している。

 わたし個人として改めて買うかと言われると、そもそも18mmという焦点距離の単焦点レンズで撮りたいものがほぼなく、どこかへ行った際に便宜上広角を使わねばならぬ、という時に結果として18mmを必要とする可能性はあるが、そういう時はズームレンズで事足りてしまうので、もしパンケーキレンズを買うのであればXF27mm F2.8 R WRか、冬に単体発売されるというXF23mm F2.8 R WRのほうが良さそうに思う。

 F2という開放F値も、18mmという広角で被写界深度を浅くされても個人的にはほとんど使い道がない。なにせパンケーキで荒れやすいのはわかりきっているのだから、18mmで寄って絞りを開けて、わざわざ後ろを荒らして、という撮り方をする必要が生じない。むしろ27mmの方がF2にならなかったのか。そちらのほうがよほど開放F値が小さい意義があると思うのだが、思うようにいかないものである。

 そういうわけで、このレンズ、XF18mm F2 Rをオススメするのは、とにかく広角のパンケーキレンズが欲しい方、ということになりそうである。